ペットボトル入り「牛乳」がない本当の理由
現在、日本では、お茶、スポーツドリンク、清涼飲料水、炭酸飲料、コーヒー、日本酒、ワインなど、あらゆる飲物がペットボトル入りで売られている。
しかし、学校給食の定番。子供から大人まで多くの方が飲んでいる「牛乳」に関しては、スーパーやコンビニを探してもペットボトル入りを見かけることがない。
なぜ、だろうか?ミステリーである。
この謎を解明するために、色々と調査をしてみると、牛乳をペットボトル入りにする上で、2つの問題をかかえていることが分かった。
1、衛生面の問題
1つ目は、衛生面の問題だ。
牛乳には、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、カルシウムなど、多くの栄養成分が含まれている。
そのため、他の飲物と比べて雑菌が繁殖しやすく、基本的には摂氏10度以下で冷蔵保存しなければならない。
しかし、牛乳をペットボトルに入れると、簡単に持ち運びができてしまい、長時間、摂氏10度以上の常温にさらされる可能性がある。
紙パックでは、蓋(ふた)を開けると気軽に持ち運ぶのは難しいが、ペットボトルでは飲みかけの牛乳を簡単に持ち運べてしまうのだ。
また、ペットボトルの場合、コップに注がず、ラッパ飲みをする方も多い。ラッパ飲みは、口内細菌が混入しやすく、雑菌繁殖の大きな原因となる。
メーカー側が消費者に、「常に冷蔵保存してください。常温で長時間持ち運ばないでください。」とアナウンスしても、ペットボトルの便利さゆえ、一部の消費者が持ち運んでしまうことは目に見えている。
消費者の不注意が原因で食中毒が発生しても、メーカーの責任を問われる可能性があり、現状、そんなリスクを負ってまで、牛乳をペットボトル入りにする理由は見つからないのだ。
2、コストの問題
2つ目は、コストの問題だ。
牛乳用のペットボトルは、他の飲物と比べて、衛生面に十分な配慮をする必要があり、新しいものを開発なければならない。
また、ペットボトルに牛乳を充填する設備にも膨大な投資費用がかかる。
その投資により、「大幅な製造コストの削減」や「牛乳需要の増加」が実現できればいいが、消費者の嗜好の多様化に加え、牛乳入りペットボトル自体のニーズも少ないため、投資資金の回収が見込めないようだ。
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