錆(さび)のメカニズムと防錆(ぼうせい)の方法について
なぜ金属は錆びるのか?
身近な鉄を例に考えてみましょう。鉄は、鉄鉱石を工場などで精錬して人工的に作り出したものです。
このように鉄鉱石から酸素などを分離して作られるのが鉄で、温度と湿度などの環境の影響を受けやすく、元の形である酸化物に戻る働きが起こります。
この鉄鉱石に戻ろうとする現象が「鉄が錆びる」ということで、鉄は錆びたり、腐食することで安定した状態となります。
どうすれば金属は錆びないか?
錆の発生を防ぐには、水や酸素をいかに遮断するかということになります。
例えば、防錆油を金属表面に塗り、錆の発生を抑えるという方法や、防錆紙を使用し、防錆成分を気化させ商品に付着させるという方法などがあります。
その具体的な方法は?
具体的にお客様から頂いたご要望をご紹介しながら、錆の発生を防ぐ方法をお伝えします。
例1:『ボイラーに使用するステンレスのパイプを1年程度保管しておきたい』
気化防錆フィルムをご提案いたしました。例えば、防錆油の場合、油の塗布や拭き取りという工程が発生したり、複雑な形状部分には不向きな面があります。
気化防錆フィルムは、除去や洗浄などを行う必要がないということや、今回は防錆と包装を兼ねられるという点が他の防錆剤より優れていました。
また弊社取り扱いの商品は、通常用途であれば1年の保管は十分に可能です。
ステンレスは材質により錆びることがあります。こちらも合わせてご確認下さい。
SUS304とSUS430の違い/ステンレスの種類
例2:『プラスチック製の箱に入った機械部品を、防錆油と合わせて保存したい』
防錆紙をご提案いたしました。防錆紙があれば、防錆油を使用する必要はありませんが、併用ができないわけではありません。
油切れを起こした箇所は、防錆紙が気化し防錆剤が防錆皮膜となって効果を補填します。プラスチック製の箱も紙で包み込みやすい形状だったため、ご要望と一致していました。
防錆商品のご紹介
よくあるご質問Q&A
規格サイズ以外に作れますか?
気化性防錆フィルム、気化性防錆紙ともに規格サイズ以外もご用意できます。型番などにより条件が変わりますので、一度お問い合わせください。
きっちりと梱包しないといけませんか?
防錆フィルム、防錆紙ともに、外気に触れないことが大切になりますので、きっちりと梱包してください。
防錆フィルムはインパルスシーラーなどを使用すると密閉できます。真空状態などにしていただく必要はありません。防錆紙はテープなどでしっかりと止めてください。
屋外や多湿の所でも錆びませんか?
防錆フィルム、防錆紙ともに、保存環境次第で錆びる可能性があります。よりよい環境での保管をおすすめします。防錆フィルムは対応できる商品も一部ございますので、一度ご相談ください。
保管期間を経過したらどうしたら良いでしょうか?
保管している状態にもよりますが、防錆フィルムで約2年。防錆紙は半年~1年程度の使用が可能です。
保管期間後も使用される場合、もう一度再包装していただく必要があります。包み方などにもよりますので、一度お問い合わせください。
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