アルミ缶の「ミルク入り缶コーヒー」が増えた理由
こんにちは。朝に缶コーヒーを飲むのが日課のスタッフTです。
皆さん、ちょっとぐらい前から、ミルク入り缶コーヒーが「スチール缶」から「アルミ缶」に変わってきていることに気づきましたか?
実は、今まで日本国内で販売されていた”ミルク入り缶コーヒー”は、ほとんどスチール缶でした。
では、なぜ、今になってアルミ缶の缶コーヒーが広まってきたのでしょうか?
致死率が高いボツリヌス菌による食中毒問題
今まで、アルミ缶が使われなかった理由は、公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会が「衛生管理の問題から自主規制をしていたから」です。
具体的には、”ボツリヌス菌による食中毒問題”が自主規制の要因となっていました。
ボツリヌス菌とは
土の中に芽胞(がほう)という形で広く存在する細菌です。酸素の少ない食品中(びん詰、缶詰、真空パックなど)で増殖し、致死率の高いボツリヌス菌食中毒の原因となります。
スチール缶もアルミ缶も、ミルク入りの飲料は、致死率の高いボツリヌス菌が増殖する可能性がありますが、ボツリヌス菌が増殖すると膨張する「スチール缶」に対して、アルミ缶は、変化がありません。
つまり、アルミ缶の場合は、「ボツリヌス菌が増殖しても、消費者が見たとき、打音検査したときに気づくことができない」のです。
だから、協会は、ミルク入りの飲料については、アルミ缶を使わないように自主規制をしてきました。
ミルク入りの飲料でも、アルミ缶を使えるように変更
2014年8月、業界団体の「申し合わせ事項」が変更され、全国清涼飲料工業会に届け出をすれば、アルミ缶が使えるようになりました。
この変更の背景には、殺菌技術・工場の衛生管理の進歩により、「アルミ缶を使っても問題ない」と判断されたことが挙げられます。
この”アルミ缶解禁”がきっかけになり、日本コカ・コーラの「ジョージア」シリーズの半数以上がアルミ缶に切り替わっています。
アルミ缶は、スチール缶の約3分の1の軽さにできるため、輸送コストが安くなるメリットがあります。
そのため、多くのメーカーで「スチール缶」から「アルミ缶」への切り替えが進んでいるようです。
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